vol.7

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Natural line vol.1 半谷学展

捨てられるモノ、生き返らせるモノ

2014.11.07

  • Photo by Kazuyoshi Takahashi
  • Text by Kozue Furutani

「Natural line」と題された、美術家・半谷学の作品展。
半谷氏の作品は「捨てられるモノ」を再構成し作り上げられています。
今回の展示会に出品された作品は「舞台の幕を引き上げるために使われていた麻ロープ」を再利用したもの。
30年にわたる半谷氏の美術人生と、現在のスタイルを確立した経緯に迫ります。


捨てられるモノを、生き返らせる

SPACE8の真っ白な壁に整然と並ぶ「NATURAL LINE」と題された作品群。
役目を果たし、無下に捨てられようとしていた廃ロープがまさに美しく生まれ変わろうとしている瞬間を切り取っているようです。
「毎年、たくさんのおしゃれな服が発表され、製造されます。それがもちろんすべて売れるわけではなく、売れ残ったもののほとんどは破棄されてしまします。食べ物だってそうですよね。時々ニュースになっていますが、ものすごい量が廃棄されていく。僕は前からそういう現状に憤りを感じていて、廃材を再利用した素材にこだわって作品を作っています。作品をつくっただけで社会がいきなり変わるとは思っていませんが、作品を通して表現し続けていくことを信念に活動を続けています」

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感じた熱量を、作品に昇華する
今回展示されている作品は、舞台の幕を引き上げるための麻のロープを再利用したもの。また、廃棄予定の海藻を利用して作られた「海藻紙」を用いた作品もあります。
「2000年に宮城県気仙沼市のカキ養殖業者の方に、下記を養殖する過程で、不要な海藻を大量に引き上げて破棄しているという話を聞き、何とか再利用できないかと作ったのが『再生海藻紙』。和紙と同じ作り方で、海藻を漉いて作っています。廃材などを作品に利用するにあたって、リサイクル業者などいろんな施設に足を運んで話を聞いてきました。そこで驚かされるのはそこで働く人たちの熱量。とにかくものすごくしゃべってくれるんです。その思いを聞いているうちに、自分の方向性を定めることが出来たし、作風を決定づけられたんだと思っています」
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大人だけじゃなく、子どもにも伝える

展示会の会期中には子ども向けのワークショップも行われました。
「アオギモノ」を、Natural lineと同じく、麻のロープ、天然ゴム、再生海藻紙を使って作ります。そこにお家にある「捨てるモノ」を貼り付けてオリジナル「アオギモノ」の完成です。
「作品を通して大人だけに伝えてもしょうがない、子どもたちにも捨てられていくものについて知ってほしいと思いワークショップを行っています。例えばごみを出すときに、細かい分別までちゃんとやると、なんとなく『やった気分』になりますが、収集された後、再利用されるのはほんの一部。大部分はやっぱりその先でも捨てられているんです。そんな現状に少しでも理解をもってもらえたらうれしいです」。

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